医療脱毛の期間中は、日焼けを避けることが前提になります。
日焼けした肌はレーザーに反応しやすく、やけどや色素沈着のリスクが上がるほか、出力を下げる必要があるため効果も落ちます。
医師による医療機関の解説では、施術前は軽い日焼けで2週間程度、肌の色が変わるほどの日焼けなら1か月以上、施術後は最低でも2週間程度、日焼けを避けるよう案内しています。
この記事では、その理由と照射できるかの判断基準、焼けてしまったときの対処を整理します。
日焼けがNGとされる3つの理由
脱毛レーザーは、黒い色素(メラニン)に反応して熱を生みます。本来は毛のメラニンを狙いますが、日焼けで肌のメラニンが増えると、肌そのものもレーザーに反応しやすくなります。しくみは教科書 第2章「毛と脱毛のしくみ」で解説しています。
やけど・色素沈着のリスクが上がる
肌が熱を持ちすぎて、やけどや色素沈着の原因になります。
効果が下がる
肌を守るために出力を下げると、毛根に十分な熱が届かず、効果が出にくくなります。
痛みが強くなる
日焼けでダメージを受けた肌への照射は、痛みを強く感じることがあります。
国民生活センターの報告では、医療機関での脱毛による危害のうち最も多かったのは熱傷(やけど)で、47.2%を占めていました(2017年5月公表)。日焼けは、このやけどのリスクを高める要因の一つです。
日焼けを避ける期間の目安
施術前(軽い日焼け):2週間程度
施術前(肌の色が変わるほどの日焼け):1か月以上
施術後:最低でも2週間程度
※出典:ウィルビークリニック掲載、新さっぽろウィメンズ ヘルス&ビューティークリニック院長 石川聡司医師の解説。期間の案内は医療機関によって異なります。
施術後も日焼けを避けるのは、照射後の肌が一時的に敏感になっていて、紫外線の影響を受けやすいためです。医療脱毛は2〜3か月おきに照射を重ねるため、実際には施術期間を通して日焼け対策を続けることになります。
日焼けしていても照射できる?判断の目安
日焼けしている場合に照射できるかどうかは、施術当日に医師・看護師が肌の状態を見て判断します。前述の医師の解説では、「日焼けしていない部位と色の差があるのがパッと見て分かるかどうか」が判断の目安の一つとされています。
照射が難しいと判断された場合の対応は、医療機関によって異なります。
日焼けした部位を避けて照射する
出力を下げて照射する
日焼けが落ち着くまで延期する
肌の色の影響を受けにくい波長(ヤグレーザー 1064nm)の機器に切り替える(複数の機器がある場合)
延期になった場合に、キャンセル料がかかるか、1回分の消化扱いになるかも医療機関によって違います。契約前に確認しておくと安心です。レーザーの波長の違いは教科書 第3章「レーザーの種類と脱毛機」にまとめています。
日焼け止めの使い方
ふだんはこまめに塗り直す
施術期間中は、照射部位に日焼け止めを毎日塗ります。前述の医師の解説では、2〜3時間ごとの塗り直しが勧められています。照射後のケアとして、SPF30以上の日焼け止めを挙げている医療機関もあります。
施術当日は照射部位に塗らない
施術当日は、照射部位に日焼け止めを塗らずに来院するよう案内されます。日焼け止めの成分がレーザーを吸収してやけどのリスクになること、毛穴に成分が残るとレーザーの効果が弱まることが理由として挙げられています。
補足:日焼け止めのほか、制汗剤やボディクリームも、当日は照射部位に塗らないよう案内している医療機関があります。前日の自己処理と合わせて、当日の準備を確認しておきましょう。
季節と通うスケジュールの考え方
腕・脚・顔など、夏に露出が増える部位は日焼けの影響を受けやすくなります。
日本美容医療協会は、照射は2〜3か月ごと、最低3〜5回が必要としています。秋から冬に始めて回数を重ねておくと、夏の日焼けで予約を延期するリスクを減らせます。回数と期間の目安は教科書 第4章「効果・回数・期間」を参考にしてください。
海やアウトドア、旅行の予定がある場合は、予定日から逆算して施術日を決めましょう。施術の直前・直後に強い紫外線を浴びる予定が入らないようにするのが基本です。
日焼けしてしまったときは
冷やす
保湿する
予約前にクリニックへ連絡
医師の判断で日程を調整
日焼けで肌が赤くほてっている場合は、まず冷やし、保湿して肌を落ち着かせます。
次の予約が近い場合は、自己判断で施術を受けに行くのではなく、事前に医療機関へ連絡して、照射できるか相談してください。施術後に赤み・痛み・水ぶくれが続く場合も、施術を受けたクリニックへ連絡してください。
部位ごとの日焼け対策
日焼け止めを塗るだけでなく、衣類や小物で紫外線を物理的に防ぐと、塗り忘れや汗で落ちたときの対策になります。
顔:日焼け止めに加えて、つばの広い帽子や日傘を使う。汗をかいたら塗り直す
腕:長袖やアームカバーで覆う。車の運転中も窓から日差しが入る点に注意する
脚:丈の長いボトムスで覆う。サンダルを履く日は足の甲にも日焼け止めを塗る
背中・うなじ:髪をまとめる日や襟ぐりの広い服を着る日は、首の後ろにも日焼け止めを塗る
屋外での運動や長時間の外出が続く時期は、施術のスケジュールと重ならないように調整するのが現実的です。施術の予定が決まったら、その前後2週間の予定を一度確認しておくと安心です。
よくある質問
日焼けサロンに通っていても医療脱毛は受けられますか?
日焼けサロンは肌を意図的に日焼けさせるため、施術期間中は控えるのが基本です。肌の色が変わると照射できなくなったり、出力を下げる必要が出たりします。
もともと肌の色が濃くても医療脱毛は受けられますか?
もともとの肌の色と、紫外線による日焼けは分けて考えます。肌の色が濃い場合は、肌の色の影響を受けにくい波長の機器や設定で対応する医療機関があります。受けられるかどうかはカウンセリングで医師に確認してください。
曇りの日や冬でも日焼け止めは必要ですか?
紫外線は曇りの日や冬にも届くため、施術期間中は季節を問わず照射部位の日焼け対策を続けることが勧められます。
まとめ
日焼けは、やけど・色素沈着・効果の低下・痛みの原因になる
目安は施術前2週間〜1か月以上、施術後2週間程度(医療機関の指示を優先)
ふだんは日焼け止めをこまめに塗り直し、施術当日は照射部位に塗らない
焼けてしまったら、予約前にクリニックへ連絡する
露出の多い部位は、秋冬に始めるとスケジュールを組みやすい
照射できるかどうかの最終的な判断は、当日の肌の状態を見た医師・看護師が行います。不安がある場合は、医師の診察とカウンセリングで相談してください。
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出典
ウィルビークリニック「脱毛前後の日焼けがダメな理由」(石川聡司医師) https://will-b.clinic/medical-hair-removal/sunburn/
湘南美容クリニック 京都院「【医療脱毛】当日の準備ガイド」 https://www.s-b-c.net/clinic/branch/kyoto/special/kyoto-dermal-preparation/
LIGHT CLINIC「医療脱毛後のポロポロ現象とは?」(吹田真一医師監修) https://light-clinic.co.jp/blog/datsumou_shedding/
国民生活センター「なくならない脱毛施術による危害」(2017年5月11日) https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20170511_1.pdf
公益社団法人日本美容医療協会「レーザー脱毛を受ける前に」 https://www.jaam.or.jp/news/25
※本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療の判断は医師の診察を受けてください。
